スチールベルトのディムコ、営業の太田です。
今回からシリーズでスチールベルトのお話しを致します。
今後のご計画にお役立て下さい。
(1)スチールベルトの歴史
スチールベルトの歴史は古く、1910年頃(日本では明治が終わり、大正に年号が変わる時期)から世界では使用されています。当時はエンドレスにするとき、その接合部はスチールベルトの両端エンド部を重ねてリベット(鋲)で固定し、エンドレスにしていました。
しかし、重ね部分が弱く、使用するローラ径も大掛かりな物になるなどの欠点が多く、次第に端部同士を突合せ溶接するようになりました。これで溶接部は他の部分と同じ厚さになり、ローラ径も格段に小さくなりました。
その後もほとんどが大型のコンベヤ等の搬送用に使われていました。
最近のスチールベルトのニーズは小型化の傾向にあり、溶接技術も発達し比較的薄いスチールベルト板厚素材でも溶接することが可能になりました。
それと共にスチールベルトの種類も多くなりました。
スチールベルトは初めて聞く方にはなかなかなじめない物でもあります。
(2)スチールベルトとは
帯状の薄板金属素材を使用し、オープン状又はエンドレス加工を行い、動力伝達、搬送用に使用するベルトです。高張力なので伸びは極小で、耐熱、耐摩耗、耐薬品性、耐候性、クリーン性、平坦性・・・・などの特徴を持っています。
スチールベルトを訳すと、鋼(ハガネ)ベルトですが、主としてステンレス鋼を使用しています。通常SUS304などの素材です。
ステンレス素材でも柔らかいもの(とは言っても金属ですから硬いです)から硬いものまでいろいろありますが、スチールベルトの素材は高硬度、高強度に仕上げた『高張力ステンレスばね鋼』を使用します。
しかし、用途、製造方法により、鋼ではなく、ニッケル、銅、チタン、その他の合金を使用する場合もあります。正確にはメタルベルトが正しいのですが、多くはステンレス鋼を使用するのでスチールベルトと呼びます。
次回は『スチールベルトの種類について』です。
今後もスチールベルトのディムコを宜しくお願い致します。